介護士が転職エージェントの裏事情(ビジネスモデル)を理解しておいた方がいい理由

おはようございます。たにめにです。どうも。

介護福祉士として、10年以上の現場を経験してきた男が、介護業界を去るための情報をブログにまとめています。

現在は2児の父として、広告代理店でうだうだやってます。

転職エージェントは、その裏側(ビジネスモデル)を知らないと、ややもすると「使われる立場」に回ってしまうリスクがあるサービスです。

外側から見えている転職エージェントと、裏側から見える転職エージェントは、違うからです。

この記事では

「転職エージェントかぁ…」

「なんか怪しい…」

で終わらせないために、転職エージェントの【裏事情】について触れていきます。

…え?

「使われる」って、どういうことなん?

それなら転職エージェントなんて「悪」でしかないじゃないか。

「そんなもん使いたくないわ」

「そもそも転職めんどくさいし」

「やっぱりYouTube見て寝るわ」

って思うかもしれません。

なんだってそうだけど、良い面と悪い面は、必ずセットになっています。

完璧な商品。サービスなんて無いんですよ。

だからこそ、転職エージェントの「しくみ」について知っておく必要があります。

この「しくみ」の部分がわかると、転職エージェントを利用した時に、デメリットが引き起こされる理由が、わかります。

転職は、あなたの今後の人生を左右する、分岐点です。

正しい知識を身につければ、デメリットを回避しながらも、転職エージェントを強い味方にすることだってできます。

転職エージェントってなんだっけ?

まず最初に、そもそも「転職エージェントってなんぞ?」という定義から再確認していきましょう。

簡単に言うと、転職エージェントとは、転職したい人と、求人を募集してる会社との間に入ってくれる仲介業者のことです。

漫画に例えると、シャーマンキングみたいなイメージですかね…。

「あの世と、この世を、むすぶ者!」って、主人公の麻倉 葉が言ってますけど。

この文脈だと、転職エージェントは「求職者と、募集企業を、むすぶ者!」ってことになります。

転職にまつわる登場人物は、3人です。

転職したい人と・人手がほしい会社・間をとりもつ第三者の介入。

それぞれがキレイにWin Winの関係を構築することができれば

  • 求職者は「いい感じの転職」ができる
  • 会社は「いい感じの採用」ができる
  • そうすれば転職エージェントも「いい感じの利益」になる

ハッピー。

そんな、三法よしの仲介業。

それが転職エージェントです。

ここで、間に入ってくれる人のことを、キャリアアドバイザーと呼びます。

キャリアアドバイザーは、求職者に対して、以下のようなサービスを無料でサポートしています。

  • 求職者に見合う求人情報の紹介
  • 応募書類や面接の対策(場合によっては面接の同行もあります)
  • 面接日や入社日の調整

「なんで無料…?」

「ボランティアなの?」

って思うかもしれませんが、転職エージェントも、れっきとした営利企業。

お金をもらう場所が、別にあるということです。

介護士の9割が知らない転職エージェントの裏事情

さて、ここまでが【転職したい人】から見えている、転職エージェントの定義です。

【転職させたい人】から見える転職エージェントは、景色がちょっと違います。

ぼくら求職者が、転職エージェントの「カモ」にされるだけの存在にならないためには、少なくともキャリアアドバイザー側の目線は理解しておきたいところです。

ここで注目すべき点は、転職エージェントの裏側(ビジネスモデル)です。

転職エージェントのビジネスモデルは、【成功報酬型の仲介業】です。

「求職者が転職を果たすことで、仲介手数料が発生する」という、構造的な特徴があります。

仲介手数料は、転職を斡旋した求職者の年収によって、決まります。

手数料の相場としては、年収の30%

仮に、転職した人の年収が500万円であれば、150万円の金額を、企業が転職エージェントに対して支払います。

結構な額ですよね。

だからこそ、求職者は無料で転職エージェントを利用できるのです。

このことから、転職エージェントにとってのお客さんは、求職者ではなく、企業であることが見えてきます。

つまり、どちらかと言うと求職者は企業に提供する「商品」という位置付けになるのです。

転職エージェントを利用する際には、このことを念頭に置いておく必要があります。

転職エージェント利用のデメリットに繋がる最大の要因

シンプルに言えば、転職エージェントの目的は、求職者をA(現職)からB(転職先)へと、移動させることです。

「移動」さえできれば、転職エージェントとしての仕事は果たされます。

ノルマ達成です。

転職エージェントの利用で起こりうる、デメリットに繋がる最大の要因は、この仕組みにあります。

先述した「使われる」に、直結する部分ですね。

このモデルの弊害は、求職者を強引に転職「させる」ような、方向性の歪みが生じやすい点にあります。

キャリアアドバイザーの都合によっては、求職者の背中を押す力の入り方が、強くなりすぎたり、その向きがズレたりします。

露悪的な言い方をすると…

右から左に求人を流して、求職者を転職先に押し込んでしまえば、成果報酬を得ることができます。

それゆえに、目先の売り上げを優先するタイプのキャリアアドバイザーの場合、求職者の未来(キャリアプラン)は二の次で、求職者が転職しやすそうな法人を押し込んできます。

「求職者がキャリアダウンしようが、転職先がブラック企業だろうが、内定が取りやすい法人を充てがってしまえば関係ないぜー!ヒーハー!」

こういった考え方のキャリアアドバイザーが、一定数存在することを知っておかなければなりません。

転職エージェントの持つ情報や、日程調整・交渉事の労力を【活用する立場】に回ることができないなら、そもそも転職エージェントは利用するべきではありません。

じゃあ、結局どうしたらいいんだ?

…ハローワークか?

しかし、これがまたハローワークにも、それなりに裏事情ってものがあるんですよね。

そこに関しては長くなるので、以下の記事を参照してください。

参照記事:介護士がハローワークで転職活動をしてはいけない理由

転職エージェントとはビジネスパートナーとしての接点を持ちたい

…で。

「結局、転職エージェントって使わない方がいいの?」

って話ですよね。

今回の記事で、もしかしたら転職エージェントに対して、よりネガティブな感情を持ってしまったかもしれません。

ただ、ここまで触れてきた内容は、自己防衛のための知識です。

転職エージェントの「しくみ」について理解していないと、足元見られることがあるよって話。

どうせ転職エージェントを使うなら、対等の関係で手を組むってことをしてほしいんですよ。

介護士とはいえ、ビジネスマンとして「取引」をする。そんなイメージで。

転職エージェントも、転職サイトも、ハローワークも、あくまで転職するための手段に過ぎません。

誰かがなんとかしてくれる」っていう期待だったり、受け身な態度で利用すると、不本意な結果を招きます。

知らず知らずのうちに、誰かに利用される立ち位置に回る可能性が、高くなるからです。

なんなら、ここに記されていることも鵜呑みにせず、ぜひ能動的に、より良い転職につながる活動をしていってくださいませ。

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