ぼくが介護福祉士の国家試験を受験した当時は、子供がまだ0歳とか、1歳とかでした。
仕事もハードだし、夜泣きは頻回だし。
そんな状況だったので、隙間時間に、一気に集中して勉強するしかなかったです。
なんとかかんとか、一発合格できたので、助かりました。
疲労困憊で、カオスな家庭環境の中、2回も3回も介護福祉士の受験に再チャレンジするのは、さすがに骨が折れます。ボキっ。
今回の記事は、介護の現場では【介護福祉士】って、資格の有無がどうとかっていうより、場数だよなーっていう話をしていきます。
介護福祉士(国家資格)を持っていても現場経験を持ってない人は無力
ぼくは、介護職ってのは、別に誰にでもできる仕事だと思っている派です。
特殊な能力は必要ないからです。
経験さえ積めば、誰にでもできます。
でもそれは、逆に言えば、経験が無いと、現場では人員一人分として、まともに機能しないってことになります。
一応ぼくも、介護福祉士の資格は持ってますけど。
試験内容とか、ほぼ忘れました。
それでも別に、困りません。
適宜、疑問に思ったことを調べるだけで十分だからです。
もちろん、資格を持っていることで
- 介護業界の市場で箔が付く
- 給料面でも資格手当が付く
っていうメリットがあるので、体裁を整える意味でも【介護福祉士】の資格を持っているに越したことはないのですが。
やっぱり現場で役に立つものは、現場で働いてきた経験の比重が大きいです。
介護の現場で適切な対応ができるのは知識以上に具体例(イメージ)を持ってる人
座学では基本的に、抽象的な概念、【つまり】を学ぶ場所になります。
それに対して、実際の現場では何を学んでいるのか。
それは具体的な、【例えば】を増やす場所なんです。
例えば、高次脳機能障害という概念を学んだとします。
でもそんなの、実際に高次脳機能障害を発症している人に会ってみなければ、どんな状態かなんて、本当にはわかりません。
知識として、知ってるだけだからです。
- 実際に会って、目の前で話す。
- 相手と同じ時間を過ごす事で、体感的に理解する。
これが、介護の現場で経験を積むことの醍醐味です。
仮にその後、別の現場で働いていたとしても、同様に高次脳機能障害の人を介助する時、ある程度イメージできますよね。
高次脳機能障害の人が、どんな傾向を持つか。
それは、【あの時の、あの人のような】っていう記憶のインデックスから、「例えば」を引き出せるんですよ。
介護の現場では、そんな事例に次から次へと出会えるわけです。
そういう、血の通った知識でないと、すぐに忘れてしまうんですよね。
生きた知識(体験)は介護業界の現場でしか得られない
実際のイメージとして、特定のパターンをストックしていけるのが、現場での経験です。
このストック(データベース)が増える程、介護福祉士として、迅速な対応ができるようになります。
これが、介護福祉士の資格を持ってるとか持ってないとかって話にはない、現場経験の価値だってことです。
ほんとに、学校の勉強と同じですよ。
もちろん、ある程度の知識は必要だけど、結局は、現場経験による蓄積だと思います。
介護の現場って、普通に生活していたら、全く関わることのないような世界観ですからね。
特に、予測不能な動きを見せる認知症の人を相手にする介護の業界は、体験してみないことには始まらない。
やってみなきゃわかんない。やってみればわかる。
それが介護の仕事です。